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オーディオあれこれ その1

                                           (有)ユニオン技研 小田切 高司

 当社では、オーディオアンプなどの設計開発を行っていますが、ここでは弊社の技術者でもあり、またオーディオマニアでも有る小田切高司が、オーディオについてあれこれ思いつくまま、ブログ風に書いて見たいと思います。


  ○ レコード編


 今ではCDが主流でなかなか見る機会も少なくなり、若い人の間では全くその存在を知らない人も増えて来たレコードですが、オーディオマニアにとっては無くてはならない存在と思いますので、先ずはレコードについてあれこれと書いて見たいと思います。

 そもそも皆さんはレコードを発明した人が誰かご存知ですか?

 エジソン ・・・教科書ではそうなっていますよね。でもこれには異論が有るのをご存知でしょうか。

 確かにエジソンは、音声を機械的な振動に変えその振動を円筒形の蝋管に記録する蓄音器を発明しています。 しかし、それは今のレコードとは似て非なるもので、レコードの原型となった物は、エジソンの蓄音機から少し遅れた1885年頃にドイツ系アメリカ人のベルリナーという人の手で発明されています。

 日本やアメリカでは、レコードの発明者はエジソンと言う事になっていますが、フランスなどヨーロッパではレコードの発明者は、ベルリナーとなっていて教科書にも載っているそうです。


 当時ベルリナーが自分の発明したレコード(当時はグラフォフォンと言ったそうです)をエジソンに見せた所、エジソンから一笑されたという逸話が残っているそうです。(真偽は定かでは有りませんが) でも、エジソンの円筒形のレコード(フォノグラフ)では、同じものを大量生産するのが大変難しく、円板型のレコードは簡単にプレス用の型を作る事が出来ますので、大量生産する事が簡単な事からその後世界中に普及した事を考えると、私はレコードの発明者はベルリナー説を支持したいと思っています。





 前置きが長くなってしまいましたが、レコードは以上の様な経緯でこの世に生まれました。当初は直径25cm、回転数78回転(rpm)のSP盤が主流で、大きなラッパの付いた蓄音器で聞いていました。
 今でも根強いファンの方がいまして、昔まだアンプ等の無い時代に作られた大型の蓄音機は、思った以上のHIFIで大変良い音がするそうです。

 その後直径30cm、回転数33と1/3(3分間で100回転)、片面30分程度の長時間録音が可能なLP盤。 直径17cm、回転数45回転のシングル(EP)盤などが誕生し、その後CDへと発展して行きます。

 レコード盤をよく見ますと、うねうねとした溝が見えます。 もっと拡大して見ると、その溝の壁には更に細かい、しわの様な模様が見えると思いますが、この溝をカートリッジと呼ばれるピックアップが、先端に付いている針を押しつけながら進み、溝の振動を電気信号に変換し、増幅してスピーカーから音として聞く事が出来ます。

 レコードに親しんだ方ならご存知の事と思いますが、レコードプレーヤーに付いているカートリッジは、数gの加重を掛けて、レコードの溝をトレースします。 通常カートリッジの針先は、ダイヤモンドなどの非常に硬い物で出来ていますが、針と溝が接触する部分は、ほんの小さな点でしかなくその面積は極小です。 そこにたとえ数gといえ加重が掛かりますので、単位面積(1平方センチメートル)に換算した重量は、恐らく数百Kg以上になると思います。
 その状態で時速約2Kmの速度で、溝をトレースして行きますので、針先に掛るその負担は大変なものと想像されます。 例えて言えば、人間がゾウを担いで歩く様なものでしょうか。 これでは流石に地球上で一番硬いダイヤモンドでも、擦り減ってしまい数百時間〜千時間程度で針の交換が必要になります。


 レコードの衰退と共に、プレーヤーやカートリッジのメーカーも殆んど生産を終了していましたが、ここ数年レコードの復活とも言える程再認識されていて、レコード盤の新譜発売やプレーヤー、カートリッジなどの生産も再開されていると聞いています。 またレコード針についても、昔の名機と互換性を持った針を生産しているメーカーも有り、まだまだレコードは消えてしまった訳では有りません。 むしろ静かなブームとも言える位です

 レコードを再生するのに必要なカートリッジは、大きく分けて2種類のタイプが有ります。
 一つは、加速度型(溝をトレースする際の加速度に応じた出力が得られる)とも呼ばれるクリスタル(セラミック)カートリッジです。

 クリスタルカートリッジは、価格も安く高出力(数百mV)で、イコライザー回路(プリアンプ編で詳しく説明しています)が不要ですので、昔のポータブルレコードプレーヤーなどには盛んに使用されていましたが、帯域の狭い多少キンキンした音で、オーディオ的な鑑賞に耐えられるものでは有りませんでした。 その為だんだんと使われなくなり、今では特殊なものを除いてはほとんど見かけなくなりました。


 もう一つは、現在主流となっています、磁気を使用した発電型カートリッジです。 その他にレーザー光線を利用したものなども有りますが、かなり特殊なものですのでまたの機会にさせて頂き、ここでは一般的に広く使われている、発電型について解説します。
 このタイプのカートリッジは、溝の振幅に比例した出力が得られ、出力は数mV以下と小さいですが広帯域で周波数特性が良く、イコライザー回路は必要となりますが、オーディオ的にも大変良い音で鑑賞する事が出来ます。

 発電型のカートリッジは更に2つの種類に分ける事が出来まして、溝の振動で磁石を動かして発電する、MM型(ムービング・マグネット)と、磁石は固定してコイルを動かす、MC型(ムービング・コイル)とに分ける事が出来ます。

 MM型カートリッジは、入門型の物から高級なものまで、種類も多く主要なカートリッジとして一般的に使用されています。 出力は数mVで、20Hz〜20KHzの周波数特性が得られるものが多く、最大の特徴は針の交換が簡単に行える事です。
 もう一つのMC型カートリッジは、高級タイプの物が多く、昔から名機と呼ばれる物はこのタイプが多いです。 出力はMM型の約1/10と大変小さく、そのためMC型カートリッジを使用するには、昇圧トランスやMCヘッドアンプが必要になります。
 音質的には大変優れた製品が多く、マニアの間ではMCカートリッジを愛用している方も多いと思います。ただ、MC型はその構造上針交換が出来ませんので、針が摩耗した場合はメーカーで針を交換してもらう必要があります。


 一般的にはレコードよりCDの方が良い音がする、と思われている方が多いと思います。
 確かに、CDはクリアーでノイズのない音で、音楽を楽しむ事が出来ます。 そしてレコードにはスクラッチノイズと呼ばれる、レコード独特のノイズが発生する事もありますが、レコードの音はCDとはまた違った、温かで自然な感じの音がする、というマニアの方が多くいらっしゃいます。

 通常のCDは、20Hz〜20KHzの範囲は、粗完璧に記録再生する事が出来ますが、その範囲を超えた部分は全く記録再生する事は出来ません。(SACD等はもう少し広い範囲が可能です)
 しかし、レコードはそれよりも遥かに広い周波数にも対応する事が出来ます。 勿論まったくフラットな特性と言う訳には行きませんが、20Hz以下の超低音から、100KHz付近までの超高音を扱う事が出来るそうです。

 また、レコードに録音する際に使用されるカッティングマシンは、大変な能力を備えており、本気になって録音すると、どんなレコードプレーヤー、カートリッジでも再生出来ない程の、信号を記録する事が出来るそうです。 実際テラークのチャイコフスキー 大序曲1812年 というレコードに入っている大砲の音は、通常のレコードプレーヤーでは再生できません。


 オーディオマニアの間では時々、このCDはレコードに近い良い音がする、このシステムで聞くCDはレコードに近い感じの音だ、などの会話を聞く事が有ります。
 実はCDの開発には、如何にレコードの音に近づけられるか、というテーマが有ります。 初期のCDは、何か冷たく、硬い感じの音が多かったように思えます。 最近の物でも、その辺は余り変わっていない様にも思え、その為にSACDというスーパーCDが生まれたものと思います。

 皆さんはCDを長時間聞いていると、疲れると言う事は有りませんか、私もそうですが私の周りではその様に仰る方が多く居られます。 その点レコードでは何時間聞いても、疲れると言う事は殆んど有りません。

 またこれは、レコードに限らずアナログオーディオ全般に言える特徴ではないかと思っています。
 皆さんも機会が有れば、是非とも良く出来たアナログのシステムで、レコードをじっくりと聞いて見て頂きたいと思います。

 尚、これまで説明して来ました事は、ハイグレードなオーディオシステムでの話であり、全てのケースでレコードの方か良い音がするという事で有りません。


 <プリアンプ編に続く>



オーディオあれこれ その1
(レコード編)
オーディオあれこれ その2
(プリアンプ編)
オーディオあれこれ その3
(メインアンプ編)
オーディオあれこれ その4
(コンパクトアンプ編)
オーディオあれこれ その5
(ハンダ・ケーブル編)
オーディオあれこれ その6
(スピーカー編)
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