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オーディオあれこれ その3

                                           (有)ユニオン技研 小田切 高司

  ○ メインアンプ編


 プリアンプを始め殆どのアンプは、小さな電圧の信号を大きな電圧の信号にするという電圧増幅機能を持っています。しかし、メインアンプは電圧だけではなく、電流も増幅する必要があります。
 メインアンプに接続されるスピーカーの動作には、電圧だけではなく電流も必要となります。
時々このアンプは何ワット、などという会話をしますが、このワット(W)は電力の単位の事で、ご存知の方も多いと思いますが、電力とは電圧と電流を掛け合わせたものです。

数式では、P(W)=E(V)×I(A) (P=電力、E=電圧、I=電流)

となり、スピーカーを動作させるには、電圧だけではなく電流も重要でこの事がメインアンプの動作を複雑に、そして難しくしている所以でもあります。


 半導体(トランジスター、ICなど)が出来る以前は、真空管(電子管ともいう)を使用したアンプが作られていました。
 真空管は、高い直流電圧を掛けて動作させる素子で、低い電圧では動作できません。
少なくとも100V以上の直流電圧が必要で、アンプなどに使用する時は数100V程度、100W程度の大出力アンプでは、1、000V以上の高電圧を使用する時もあります。

 上記の数式に有る様に、電力は電圧と電流を掛けたものです。 という事は同じ電力の時は、高い電圧を使用すればその分電流は少なくて済みます。
 一方スピーカーは、これとは逆に低い電圧と大きな電流が必要で、一般的な8Ωのスピーカーでは、10Wの時の電圧は約9V、電流は約1.1Aが必要です。 100Wでは約28V、3.6Aとなります。

 従って使用している電圧のレベルが全く異なりますので、真空管の出力をそのままスピーカーに接続する事は出来ません。 トランスを使用して両者のマッチングを取る必要があります。 このトランスの事を出力トランスと称します。

 この出力トランスですが、これがまたコンデンサーと同様に、音に影響を与える要素が大きい部品で、製品によって音の良いもの、然程でもないもの、好みの音がするものなどいろいろと有るようです。

 トランジスターなどの半導体は、真空管とは逆に高い電圧は苦手な素子で、その代り電流には強く、大きな電流を扱う事が出来ます。
そこで半導体を利用してメインアンプを作ると、スピーカーにちょうど良い電圧で作る事が出来ますので、出力トランスは必要なく直接スピーカーをドライブする事が出来ます。


 また真空管と、半導体の物理特性を比べると、半導体の方が遥かに良い特性を示すものが多く、真空管製のアンプと半導体製のアンプでその電気的特性を比較すると、殆どの場合で半導体製の方が優れた特性を示します。 
物によっては、一桁以上の差が出るものもあり、オーディオ製品に限らず真空管から、半導体へと変わって行くのに然程時間が掛からなかったのも当然といえば当然の事と思います。

 しかし一時は絶滅したと思われていた真空管ですが、一部のオーディオマニアの間では真空管のアンプが静かに受け継がれ、少しずつですがファンの方も増えていました。 今ではブームと言って良い程話題となっています。

 数ある電子・電気製品の中で、未だに真空管を使用した製品が作られているのは、オーディオアンプだけだと思います。 ギターアンプなど楽器用アンプでも、真空管が使用されていますが、これもオーディオの一部と考えられます。


 この様にオーディオに限って真空管が使われているのは何故なのでしょうか。


 


 以前は懐古趣味とか、高齢のマニアの方が古き良き時代を懐かしんでいるだけ、とか言われていました。 確かに、ポーっと赤く光っている真空管を見ていると、何か懐かしく温かな気持ちになりますが、真空管など知る由も無い若い世代の間でも真空管アンプのファンが増えているなど、懐古趣味だけでは説明しきれない部分もあります。

 飽くまで私見では有りますか、レコード編でもCDの音よりもレコードの音の方がより自然で温かな感じがする、と書きましたが真空管の音はこれと通じる様な気がします。

 アナログの代名詞の様な真空管の音は、人間が余り意識していない何かの感覚に訴えかける要素が有る、そんな気がしています。


 当社のメインアンプ「UPA−70V」は、真空管アンプと半導体アンプの良い所を組み合わせたアンプとして開発されたものです。
 当初は半導体を使用したアンプの試作を行っており、スペック上は大変素晴らしい特性で、試聴した感じもワイドレンジでクリアーな音質の、このまま製品化しても全く問題ないと思われるアンプとなりましたが、何か今一つ心に響いて来ない部分が有りました。

 そんな時、ふと真空管と組み合わせて見たらどんな音になるだろうか、という興味が湧き上がり、それまでの半導体アンプから真空管と半導体を組み合わせた、ハイブリッドアンプに切替え新たな開発がスタートしました。


 真空管と半導体の組み合わせでは幾つか方法が考えられます。
最終段に真空管を使用する方法では、上記出力トランスが必要になり真空管アンプと殆んど変わらないものとなってしまいます。
そこでアンプの入り口、初段増幅部に真空管を使用し、その他の部分は半導体を使用した構成にする事にしました。
 また最終段には、トランジスターではなく、プリアンプにも採用し高結果となりました、MOS−FETを使用し、真空管−トランジスター−FETとのトリプルハイブリッドアンプという事になりました。


 


 ハイブリッドアンプの試作が出来上がり、試聴した時の感激は今でもはっきり覚えております。
 前回試作の半導体アンプに比べると、スペックは少し落ちますが、20分程のエージングが終了した時のその音は、温かでそして奥行きのある自然な音で、これまで経験した事のない感じでした。

 これは是非とも、多くのオーディオマニアの方に聞いて頂きたいと思い、製品化致しました。



 <コンパクトアンプ編に続く>




オーディオあれこれ その1
(レコード編)
オーディオあれこれ その2
(プリアンプ編)
オーディオあれこれ その3
(メインアンプ編)
オーディオあれこれ その4
(コンパクトアンプ編)
オーディオあれこれ その5
(ハンダ・ケーブル編)
オーディオあれこれ その6
(スピーカー編)
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