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オーディオあれこれ その4

                                           (有)ユニオン技研 小田切 高司

  ○ コンパクトアンプ編


 メインアンプ編では、ハイグレードなオーディオシステムとして、真空管アンプ、半導体アンプとUPA-70Vなどの解説をしました。
 当社にはその他にもUPA-10シリーズという、コンパクトアンプが有ります。
コンパクトアンプと言うと今やディジタルアンプの事、という程にディジタルアンプが浸透しています。
ここではそのディジタルアンプを始め、コンパクトアンプについてあれこれ解説したいと思いますが、その前に、そもそもディジタルとは何ぞや、という事から説明したいと思います。


   ディジタルとアナログ


 先ずは今更という感じもしますが、改めてアナログとディジタルの違いについて述べて見たいと思います。
 アナログとディジタルの最大の違いは、誤解を恐れずに言うと連続しているか、細切れか、と言う事になります。
 つまり、アナログとは音楽なり映像なりの信号を連続した状態で扱うと言う事に対し、ディジタルは連続した現象を瞬間、瞬間で切り取り、その切り取った信号を取り扱う事になります。

  連続したアナログ信号のその瞬間を切り取り、ONかOFFか、“0”か“1”か、で表現できるディジタル(PCM信号)に変換すると、ノイズに強くなるなどアナログには無いメリットを得る事が出来ます。
 但しディジタル変換(A−D変換)には高度な技術が必要となり、またそのデータ量も膨大なものとなるため、数十年前までは研究室で扱う様なものでしたが、その後の半導体技術の急速な発達のお陰で、今ではどなたでも気軽に使えるものとなっています。

 しかし事オーディオに関しては、特にマニアの間ではディジタルオーディオに対しては、懐疑的な意見を持っている方も数多くいらっしゃる事も事実です。
 ディジタルオーディオに懐疑的な方々の意見としては、ディジタルは細切れで有ると言う点です。

 これまでも何度か出てきました様に、人間が音として聞く事が出来る可聴範囲は20Hz〜20,000Hz(20KHz)と言われています。
 そしてディジタル信号は、最高可聴周波数(20KHz)の倍以上の周期でサンプリングすると(切り取る)理論上は完全に元の信号に復元できる、と言う事になっています。
 従って、CDは44.1KHzでサンプリングしていて、スペック上20Hz〜20KHzの可聴帯域はクリアーしています。 また最近ではもっと高い周期でサンプリングするハイスペックの規格も有ります。(SACDや、ハイレゾなど)
 しかしそれはあくまで理論上の話し、どんなに早い周期でサンプリングしても、細切れにすること自体が問題だ、と言うのがアナログオーディオマニアの意見です。

 随分前の事ですがCDが出始めの頃、CDかレコードかという論争が盛んに言われていた時に、20KHz以上をカットした音楽と、全くカットしない音楽を聞き分ける事が出来るか、という実験が行われた事が有るそうです。
 結果は大半の人が、違いを聞き分ける事が出来たそうです。
 また別の実験では、通常のCDに疑似的に作った20KHz以上の音楽成分を加えて聞いてもらうと、より自然な感じに聞こえるとの意見が多く有ったようです。

 本来でしたら、聞こえるはずの無い20KHz以上の音楽信号の有無で、音の違いが分かると言う事は、人間は発振器などの信号は前述の通り20Hz〜20KHzまでしか聞く事は出来ませんが、音楽等の自然な音に対してはもしかするとその範囲を超えた別の能力が有るのではないか、とも思えてしまいます。

 少し話が横にそれてしまいましたが、一般の人にとってはディジタルでもアナログでも、それなりに良い音で有ればどちらでも良い事だと思います。 しかし、オーディオを趣味とする人に取っては結構大きなテーマではないかと思います。
 一般的に、ディジタルの音はノイズの無いクリアーな音、と言われアナログはより自然な温かみのある音、と言われています。
マニアの方がどちらを志向するかは、全く自由であるしどちらの方が正解と言う事は決してないと思っていますか、私自身は今のところ温かみの有るアナログを追求し、出来れば極めて見たいと思っています。


   ディジタルアンプ


 ここからはディジタルアンプについて解説したいと思いますが、その前にディジタル音源(PCMデータ)についてもう少し説明させて頂きます。

 CD等のディジタル信号は、音楽等をサンプリングしてPCMと言う信号に変換(A−D変換)しています。
そしてこのPCMデータをCDやパソコンのメモリーに記憶させ音楽データとして保存します。
 音楽を聴く場合(再生)は、PCMデータをアナログに戻し(D−A変換)増幅してスピーカーなどで音楽として聞く訳ですが、スピーカーをドライブするためにディジタルアンプやアナログアンプ(AB級アンプ)が使われます。

 オーディオには昔から、何も付け加えず、何も差引かない それが理想のオーディオの姿である、と言われています。
 ディジタルオーディオではアナログからディジタル(A−D)、ディジタルからアナログ(D−A)への変換作業が幾度となく必要になります。
 実はこの変換作業の時に、何かを付け加えてしまう、または何かを差引いてしまう、という事が起こる確率が高いのです。
 一度PCMとして変換してしまえば、少々のノイズやデータの欠落などが有ってもほぼ完全に修復する事が出来ますので、その点では大変優れた方式なのですが、データ変換時に如何にエラーを少なくするかという事が大きな課題ではないかと思っています。

 PCMデータをそのままディジタルアンプで増幅出来れば良いのですが、残念ながらデータの種類と言うか質が違いますので、PCMから直接音にする事は出来ません。 一度PWMという信号に変換してから、ディジタルアンプで増幅する必要があります。
 しかし、PCMからPWMに直接変換(D−D変換)するのは厄介な事でコストも掛かってしまいます。
そこで一度アナログ信号に戻し、それをPWMに変換する方がコストも掛からず簡単です。
ですので、殆どのPCオーディオでは一度アナログ信号に戻したものを、改めてPWMに変換しそれを増幅して、出力する直前に再びアナログ信号に変換してスピーカーを鳴らしています。

 ディジタルアンプ(D級アンプ)は、大変効率が良くコンパクトなボディにもかかわらず大出力アンプが実現出来る等、現在の省エネルギー時代には持って来いのアンプです。
 また、音質の面でも優れたものも有り、オーディオマニアの間でも高い評価を得ている製品も有ります。
 しかし入力部と出力部にそれぞれ変換回路を設ける必要があり、それらの変換部が音質に大きく影響するので、その部分にコストの掛かる部品を使用するなど、音質評価の高い製品の価格は、マニア向けのハイグレードなアナログアンプと同等の価格になってしまいます。


    コラム

     文中に出て来る、AB級アンプ、D級アンプ等について解説します。
     少々専門的になってしまいますので詳しい事は割愛しますが、信号を増幅する回路上
     の方式によりA級、B級、C級と言う動作方式が昔から有ります。
     A級動作とは、歪の少ない音質の良い増幅回路が作れますが効率が悪く、電源の25
     〜50%程度の効率になります。
     B級とは、交流信号のプラス側だけ、またはマイナス側だけを増幅して後でプラスと
     マイナスを合成するという方式で、70〜80%位の効率になります。
     AB級とは、A級とB級の中間で音質と効率の両方を求めた方式です。
     C級とは、オーディオなどで使用する事はありませんが、効率を追求した方式で無線送
     信器などに使用されます。効率は80%以上になります。
     D級、これはディジタル時代になって出て来たもので、基本的にはC級と同じような動
     作になりますが、パルス信号専用の方式でC級と区別する為D級と呼ばれています。
     (DigitalディジタルのDという説も有ります)



   アナログアンプ


 アナログアンプはその歴史も大変古く用途によって多くの種類のアンプが存在します。
オーディオ用アンプに限っても、大きく分けてプリアンプとメインアンプ(パワーアンプ)があり、その中でプリアンプには、MCヘッドアンプ、イコライザーアンプ、フラットアンプなどのアンプが存在します。(プリアンプ編を参照して下さい)
 一般的にディジタルアンプとは、これらのアンプの中でメインアンプに相当する部分を、D級アンプで構成しているアンプの事を示します。
プリアンプなど他のアンプでは、ディジタル構成にしても殆んどメリットはなく、むしろコストが掛かる等デメリットの方が多くなりますので、ディジタルアンプイコール、メインアンプと考えて頂いても間違いではありません。

 メインアンプをD級アンプにすると、どの様なメリットが有るかと言いますと、その第一は効率の良さです。
 メインアンプは数10W、或いは100W以上の大きな出力の物もありますが、それら大出力アンプは電源部に出力以上の大容量電源が必要になります。

 仮に出力100Wのアンプの場合必要な電源容量は、効率70%のAB級アンプですと約140Wの電源容量が必要なのに対し、効率90%のD級アンプでは約110Wの電源容量で済みます。
 140Wの電源から出力の100Wを引いた40Wはロス分で熱となって消費されますので、そのままでは機器が過熱し壊れてしまいます。 そこで放熱器などで熱を外に逃がさなければなりませんが、40Wの熱量を放熱するのはなかなか大変です。
 大きな放熱器が必要になり、その分アンプ本体も大きな物となり重量も重くなります。 また場合によってはファンなどで強制的に冷却する必要も生じます。
 その点D級アンプでは、約10W分の放熱で済みますので然程大きな放熱器も必要なく、コンパクトで軽量な本体にする事が出来ます。


    (注)上記は、100Wの出力で動作している状態を説明しているもので、常に40Wの電
       力がロス分として消費されると言う事では有りません。通常の音楽信号ではもっと小
       さな出力で動作しますので、ロス分もその分小さくなります。



 大出力のアンプでは、以上の様な効率の良さによるメリットがありますが、コンパクトアンプなど数W〜10数W程度の小、中出力のアンプでは、ロス分の差は然程大きなものとはならず、D級アンプのメリットは余り無くなってしまいます。
 それより、変換部分での音質変化が起こる確率を考えると、私は小、中出力のアンプではAB級のアナログアンプに軍配を上げたいと思っています。

 当社のコンパクトアンプUPA−10シリーズは、手のひらサイズながら約10Wの出力とハイグレードメインアンプと同等の音質を誇っています。
 以前、38cmウーファーを使用した大型モニタースピーカーで、UPA−10Fと高級メインアンプ(AB級アンプ)との聴き比べを行った事が有ります。
お客様には、どちらのアンプで鳴らしているか知らせずに試聴して貰いましたが、まさかUPA−10Fで鳴らしているとは気づかず皆様一様に大変驚かれておりました。

 UPA−10シリーズには、“F”タイプと、“E”タイプの2種類が有ります。

 “F”タイプ、UPA−10Fは上記実験結果の様に、本格的メインアンプと同等のグレードを持った実力派で、オフィスやラウンジ等のBGM用アンプとして、また寝室などのサブシステム用に最適なアンプです。

 “E”タイプのUPA−10Eは、PCオーディオなどに最適なアンプではないかと思っています。
PCオーディオでは、スペースの点からコンパクトなスピーカーと組み合わせる事が一般的ですが、コンパクトスピーカーはその特性上どうしても低音が薄くなってしまいます。
UPA−10Eには、UPA−10Fと同じグレードの高い音質に加え、小型スピーカー特有の低音の薄さをある程度補正出来る、補正回路が挿入されています。
この補正回路は、小型スピーカーの特性に合わせて、バランスよく聞こえる様な細かな調整をしています。
UPA−10Eを組み合わせたPCオーディオは、通常のPCオーディオとは一味違う豊かな音がします。



 <ハンダ・ケーブル編に続く>




オーディオあれこれ その1
(レコード編)
オーディオあれこれ その2
(プリアンプ編)
オーディオあれこれ その3
(メインアンプ編)
オーディオあれこれ その4
(コンパクトアンプ編)
オーディオあれこれ その5
(ハンダ・ケーブル編)
オーディオあれこれ その6
(スピーカー編)
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